神宮と伊勢湾一周の旅~その26 台湾ラーメンで〆る
ハンバーガーを食ったばかり。
そんなに腹は減っていないが、セントレアの食堂街は充実している。
何か食いたいと思った。
みやげ物屋を少し冷やかしてから食堂街へ。
「味仙」という台湾料理屋の出店があった。
昨年の名古屋旅行の時、偶然店の前を通った時から、ずっと気になっていた店だ。
味仙中部国際空港店に入ってみる。
名物の台湾ラーメンを発注。
台湾ラーメンもまた、名古屋メシの1種らしい。
しばらく待つと、台湾ラーメンが運ばれて来た。
見た目はまるで坦々麺。
レンゲでスープを啜ってみる・・・予想以上に激辛だ。
舐めてかかっていたら痛い目に遭う。
むせないように慎重に食う、汗が吹き出る。
完食するのに水2杯を要した。
激辛だったけど旨かった、なんか癖になりそうだ。
そろそろ搭乗口へ行かなければならない時間だ。
ハンカチで汗を拭いながら、保安検査を抜ける。
怪しまれないかと心配だったが、係員はすました顔。
「コイツ、台湾ラーメン食って来たな」と、お見通しなのかも。
搭乗口は3番、遠い、随分と歩かされた。
JA15JJは、ほぼ満席の乗客を乗せて、定刻より少し遅れてセントレアを離陸。
どんよりと曇って眺めは良くない。
鈴鹿山地の上空を通過、雲の上に出て何も見えなくなった。
ベルトサインが消えると、ジェットスターカフェと称する機内販売が始まる。
「暖かい飲み物、冷たいジュース・・・」
まるでスーパーの特売呼び込みみたいにまくし立てる。
高い運賃で乗っている客には、食券が出るらしく、対象者の呼び出しも混じる。
近距離便なので水平飛行の時間も僅か。
CAさん達も大変なのだろうが、やかましくて落ち着かない。
少し早めに福岡空港着。
満席で後方の座席だったので、降機に時間を要した。
地下鉄駅まで急いだけれど、博多発の快速には、間に合わなかった。
仕方なく(?)博多を少しウロついてから帰宅。
多少無理をしたが、行って良かった。
充実した、楽しい旅だった。(おわり)
さて、買って帰った生せんべいと波まくら・・・当たりだった!
生せんべいは、甘くてもっちり、不思議な食感。
渋い煎茶が欲しくなる。
波まくらは、素朴な手作り感が良かった。
ニュー名古屋みやげとしてお勧め、お値段もお手頃だし。
神宮と伊勢湾一周の旅~その25 名鉄内海駅からセントレアへ
櫻米軒を出て内海駅へ。
表通りはつまらないので、路地に入るってみる。
下校中の、黄色い帽子の1年生といっしょに歩く。
旧内海町役場、如意輪寺の前を通って、古い住宅街の中の狭い道を行く。
旅も終盤。頭の中で、「遠くへ行きたい」が鳴っている・・ジェリー藤尾Ver.だった。
立派な神社があった。
入見神社(いりみじんじゃ)、延喜式にも載っている、由緒ある神社らしい。
境内は公園になっていて、錆びた古いブランコがある、良い神社だった。
入見神社から10分。内海駅に到着。
町並みに似合わない高架の駅、駅前は閑散としている。
名鉄知多新線の終着駅で、土佐くろしお鉄道の宿毛駅に感じが似ていると思った。
SUGOCAで入場。
オトーサンの乗るべき、金山行き普通電車は既に入線していた。
ホーム上には誰もいない。
海水浴場を見た後だからかも知れないが、夏休みの午後の午睡の時間みたい。
ちょっと気だるい感じ。
出発時刻が近づき、運転手さんがカバンを持って乗り込む。
14時37分、定刻に発車。
内海を出てしばらくは、知多半島の西側を北上。
上野間(かみのま)という小駅を過ぎると、線路は東に向きを変える。
ささやかな山越えをして、知多半島を横断。
半島の西岸をそのまま北上すれば、常滑はすぐなのだけれど、
残念ながら線路がない。ずいぶんと大回りすることになる。
富貴(ふき)駅で河和線と合流、知多半島の東側を北上する。
上ゲ駅に停車。何でアゲなんだろう。
どうして、「ケ」がカタカナなんだろう。
内海駅から40分、阿久比(あぐい)という駅で名古屋行きの特急に乗り換え。
大田川駅で常滑線の準急に乗り換えて、16時過ぎに中部国際空港駅着。
福岡行きGK583便は17時40分だから、あまり余裕はない。
最近はLCCにも慣れてしまった。
以前なら2時間以上前には空港に着いていた。
もう少し慎重に予定を立てるべきだ・・・反省。
搭乗券は持っているので、25分前までに搭乗口に行けばOK。
スカイデッキへ。
大韓航空の737がRW36へ降りて来た。
そういえば、生まれて初めて乗った飛行機は、大韓航空のMD-80だったな。
国際線は大型機もいるが、国内線は小型機ばかり。
スカイデッキをゆっくり1周してから屋内へ戻る。(つづく)
神宮と伊勢湾一周の旅~その24 千鳥ヶ浜海水浴場
発車時刻の10分前にバス停に行く。やがて、小さな白いバスがやって来た。
撤退した民間バスを引き継ぐ形で運行されている、町が運営するコミュニティバスだ。
愛称は「海っ子バス」。
河和行き海っ子バスに乗車。海岸線の道をのんびりと走る。睡魔が襲ってくる。
豊浜という集落に入った。この辺りは名古屋の人が魚を食べに来る所みたい。
去年セントレアで食った「まるは食堂」の本店も豊浜にある。エビフライ美味かったな。
海沿いには海水浴場が多くあって、沖には自動車運搬船が見える。
師崎から25分、内海の町へ入る。
海っ子バスは内海駅前を通るけど、内海の町を歩いてみたい。
適当な所で下車。丁寧な運転手さんだった。
スマホの地図アプリを起動。内海小学校の横を南へ。海水浴場へ行ってみる。
小さな砂丘上の集落を、狭い路地で抜けて海岸へ出た。海岸沿いの砂が浮いた道を歩く。
千鳥ヶ浜海水浴場。眩しい。
広くて、きれいな砂浜。
水際まで100メートルくらいありそうだ。夏はたいそう賑わうのだろう。
ちょっと砂浜に下りてみた。砂サラサラ。風紋がきれいだった。
「呼帆荘」という旅館の横を通って町中へ戻る。
国道の交差点にモスバーガーがあった。
ハンバーガーを食うくらいの時間はあるだろう。モスバーガー内海店に入店する。
チキンバーガーのセットを発注。
隣の席では、この春に商業高校を卒業したと思われる女子3人が、みゃーみゃー喋っていた。
パート主婦の店員さんに、駅までの所要時間を尋ねてから店を出た。
海っ子バスを降りた所に、櫻米軒(おうべいけん)というお菓子屋があった。
気になったので行ってみる。
小さなローカルの和菓子屋さんに見える。「波まくら」というお菓子が名物のようだ。
狭い店内。4~5人の従業員が手作りでお菓子を作っていた。
求肥っぽい皮で餡子を包んでいる、円筒状のお菓子。
師崎港で買った生せんべいと同じ部類のお菓子みたい。
15個入りの波まくらを購入。
数も入っていて値段も手頃だ。良いお土産になった。(つづく)
神宮と伊勢湾一周の旅~その23 羽豆岬の展望台
師崎とはどんな所なのだろうと調べていたら、ある動画がヒットした。
SKE48の「羽豆岬」という曲のPV。年甲斐もなく、なんかハマってしまった。
オトーサン世代には、山本コータロー「岬めぐり」のオマージュのような楽曲に思える。
秋元康って、やっぱり天才だな。
PVに登場した羽豆神社、羽豆岬の展望台を見学することにした。
羽豆岬と師崎は、要するに同じ場所だ。羽豆岬にある港が師崎港である。
今後の行程は・・・
師崎港12時55分発のバスで内海(うつみ)へ移動。
内海の町を散策した後、名鉄電車でセントレアへ。
セントレア17時50分発のジェットスターに乗る。
12時55分のバスを逃すと、後の行程が面倒なことになる。
早めにバス停に戻ることにしよう。
フェリーターミナルを出て羽豆神社へ。
大アサリと幟を揚げた店がある。
大アサリとは、この地方特産の二枚貝。
本当はアサリではなく、ウチムラサキという貝らしい。
デカいヤツは直径10センチくらいあるそうだ。
店先で網焼きして売っている。
香ばしい匂いが漂っているけど、デカい貝ってあまり食指が動かない。
時間もないし、スルーする。
立体駐車場の横を通って、羽豆神社の石段を上る。
羽豆神社は岬の小さな丘の上に鎮座。
石段を上って丘の上へ。
PVで見覚えのある手水舎。南向きの明るい境内。
絵馬掛けには大量の絵馬が下がっていて、
そのほとんどがSKE48ファンが奉納したもののようだ。ちょっと引く。
神社の前の「羽豆岬の展望台」へ行く。
鉄筋コンクリート造りの、ボロっちい灰色の展望台。
建物はボロっちいけど、屋上からの展望は素晴らしかった。
南に伊良湖岬、神島が霞んで見える。
東側には日間賀島(ひまかじま)と篠島。
空気が良ければ富士山も見えるらしい。
午前中は荒れていた海も、今はベタ凪。
羽豆神社から北へ伸びる小道を歩く。
ポカポカを通り越して、少し暑い。
木造の新しい展望台があった。
こちらの展望もなかなかだけど、ボロっちい展望台の方が眺めは良かった。
師崎港のバス停に、小さなバスが停まっているのが見える。
発車までまだ時間はあるはずだが、昨日のCANバスのこともあって不安になった。
急いでフェリーターミナルまで戻る。
停まっているバスの運転手に尋ねると、オトーサンの乗るべきバスではなかった。
フェリーターミナルのみやげ物コーナーで時間を潰す。
師崎港のフェリーターミナルは、クリスタルポルトみたいに近代的ではない。
こじんまりとして昭和っぽい建物だ。
日間賀島、篠島への便もここから出ていて、お客さんも多い。
みやげ物コーナーで、「生せんべい」なる食物を発見。
触った感じは酒かすとか紙ねんどみたいだ・・・ういろうに近い食品だろうか。
所謂「ぬれせんべい」とは全く異なる。
価格も手頃だったので、1つ購入してみた。(つづく)
神宮と伊勢湾一周の旅~その22 名鉄フェリー
故郷の岸を離れて 汝(なれ)はそも波に幾月
伊良湖岬を一周してクリスタルポルトに戻って来た。
名鉄フェリーの出港まで、まだ20分近くある。
もう少しゆっくり歩いて良かったようだ。

クリスタルポルト内の椰子の実博物館を見学する。
島崎藤村の有名な詩、「椰子の実」は、
ここ、伊良湖岬に流れ着いた椰子の実をモチーフに作られたそうだ。
オトーサンも子供の頃から好きだった詩で、伊良湖岬に来てみたかった動機の1つだ。

椰子の実博物館は無料。展示内容は、まあそんなもの。だった。
みやげ物コーナーを冷やかす。赤福は置いていなかった。
さすがにここまで来ると、赤福の勢力圏外のようだ。
クリスタルポルトは立派な建物だけど、館内に人は疎ら。閑古鳥が鳴いている。

名鉄フェリーが入港して来た。伊勢湾フェリーより一回り小さい船だ。
名鉄フェリー「フラワーライン」に乗船。船内の売店は営業していなかった。

師崎へ向けて出港。伊良湖岬が遠ざかって行く。
オトーサンは再びここに来ることがあるのだろうか。旅愁を感じる。

フラワーラインの船内はガラガラ。平日とは言え少なすぎる。
9月末で航路廃止となるらしい。
新しい船ではないけれど、船内はきれいに保たれている。
もったいない。残念だ。廃止前に乗れて良かった。

客室内に「スナメリ学習室」という一角があった。
フラワーラインからは、運が良ければスナメリが見れるらしい。
フラワーライン船上から撮ったと思われる、スナメリの写真が展示されていた。

オトーサンも水面に目を凝らすが、スナメリは発見できなかった。

伊良湖港から30分ちょっとで師崎港に到着。
風も止んでポカポカ暖かい。


知多半島の先端、師崎(もろざき)に上陸。(つづく)